人形制作会議(第15回)
参加メンバー
7名。
1号
よし、では、みな、心して聞くがよい! これこそが、シメノンドールを誕生させるに当たっての、キッカケである!
3号
それ、シンディー人形の?
1号
うん。上段の真ん中、ぱっと見二匹のカラスに見える部分。この絵を見たとき、思わず「できた。」とつぶやいてしまった。
2号
嘘でしょ。つぶやいたっていうのは。
1号
——あ、いやまあ、心の中で、だったのかもしれない。それはなぜかというと、球体関節人形の作り方が頭に入っていたため、その絵が見えたんだ。そう! 布製の球体関節人形の姿が。
5号 うさぎ
なら私だったら、「見えた!」っていうよ。こっちのほうがかっこいいから。
1号
いや、そういう話ではない。ま、しかし、絵は見えていたけど、作るまでには至ってなかった。なぜかというと、シンディー人形の型紙がちょっとややこしく思えたからだ。
が、しかし! とあるサイトで、シンディー人形の型紙をシンプルにしたものを一枚の図にまとめてあって、これを見たとき、「あ、これだ、できる!」とつぶやいたのであった!
2号
はいはい。長くなるから、シンプルにまとめてください。
1号
おっけおっけ。——で、今回その図(型紙)があったサイトを紹介しようかと思ったが、もうサイト自体がなくなっていてできない。ちょうどシメノンドールを作りはじめた2014年に閉鎖だった。
ちなみに2010年代初頭には、もっと布製等身大人形を作っているサイトが多かったような気がするな。
むろんその当時はまだ自分が作るなんて考えていなかったので、興味本位で検索し、いろいろあるなと、個人的に、強く印象付けられただけなのかもしれないが。
3号
——それで、その失われたサイトの型紙で、シメノンドールを作ったの?
1号
いや、それは作らなかった。まず最初に作ったのは、タオル人形。
そう、しめのん0号。つまり廃棄処分のバスタオルを利用しての失敗してもいいものだったので、じつはこれ、そんなに真面目に作ろうとしたものでもなかったんだ。
やや遊び半分に一枚絵の型紙を参考にして、自分の頭の中で絵を描くようにイメージし、バスタオルにマジックで適当に線を引いて、だいたいの形で縫い合わせた。
しかしこれが、思っていた以上にうまくいき、最終的に7つの「人形袋」を作り上げたわけだ。
3号
じゃあこの時点でシメノンドールはできていたんじゃ?
1号
んー、まあ、そうだね、いま思えば、理念というか、核心部分はできていたね。
しかしこっから独自の型紙を作りはじめ、試行錯誤の連続。夢中になった2014年から2016年の3年間を以下の画像に詰め込んだ。
見ると、当時は仮面人形の発想はまだなくみなダイソーの100円サングラスをかけてる。あ、5号だけはダイソーの仮面だな。いまの仮面の原型か。
5号 うさぎ
なんだ、やっぱり私がいちばん最初の原点だったのか。だったら神じゃない?
6号 アリス
というか立って並んでいるのって7号から12号でしょ。裸じゃない?
1号
うむ。そうだな。衣装がなかったんだ。ま、7号と8号はカバーなしだからいいだろう。たしかカバー作りの練習で布生地の少ない11号と12号から作っていったんだったかな。
2号
あのときは私の衣装もなかった。リアルサイズの1号の着てた白い服と黒い服。ウィッグも最初はダイソーの500円のもの(金髪)だったし。
——けどあれからほんと長かったね。それが最近やっと完成したんでしょ。仕組みとして。もっと真面目にやれば、もっと早くできたんじゃない?
1号
いや、まあ、どう処理するかの発想と試行錯誤が必要だったからさ、運にもよるんだって。
5号 うさぎ
ていうかさー、ちょっと前みたいに死んでたら、ヤバいんじゃない?
1号
誰が死んでんだよ!
4号
1号が活動停止すれば、みんな死ぬ。
2号
だよねー。
3号
悲しい現実だね。
6号 アリス
もっといろんなことがしたかった。
1号
おい、メタ視点でへんなフラグを立てようとするな。じゃ最後に4号。一言。
4号
さようなら、全てのエヴァンしめのん。