人形制作会議(第14回)
参加メンバー
6名。
1号
では今回は、原点に立ち返って、ネットにおける「等身大人形の作り方」のサイトについて語ろう!
3号
へぇ、それは興味深い。原点というのなら、シメノンドールの元になった、ってことでいいのかな?
2号
あの2大サイトのことでしょ? 作り方のサイトっていうと。
1号
まあ、「2大サイト」というのは、我々が勝手にそう呼んでいるだけなんだけど、ようは、大きさじゃなくて、ネットにおける、布製人形の作り方として「代表格」の二つである!
3号
ちゃんとリンク張っておいたほうがいいよ。
1号
うん。リンクは最後の「まとめ」んところに張っておくから。——では、2号。代表格の2大サイトの発表を。
2号
えっ? 私が? べつにいいけど。じゃ、ええっと、一つ目が「魅惑の布人形」、もう一つが「シンディー人形」。
1号
うむ。きっと、布製の等身大人形に興味をもち、作り方を知りたいと思った人は、この二つのサイトに行き着いたことがあったであろう。
いつからあるのかネットの過去ログを探ってみたところ、魅惑の布人形は2001年から(2006年にサイト名変更)、シンディー人形が2003年から、だった。
5号 うさぎ
うわっ、大昔のサイトだね。作ってる人はもう死んだのかな。
1号
おい、コラ。失礼な発言はやめろ。
6号 アリス
でも私たちも1年近く更新してなかったから死んだと思われてたんじゃない?
1号
あ、いや、ま、確かにな。
2号
なぜ布製人形の代表格なのか説明したら?
1号
うむ。——まず「魅惑の布人形」だけど、こちらは布の人形としては代表的かつ伝統的な作り方だ。
基本的に、前後もしくは左右の2枚の型をとった布を縫い合わせて袋状にし、そこに綿を詰めることで、立体化。ぬいぐるみもそうだが、こういった手法は万国共通であろう。
6号 アリス
私たちもそう?
1号
いや、ま、ほとんどの部位はそうだが、胴体部分は二つ目の「シンディー人形」のものを踏襲している。
シンディー人形が画期的だったのは、胴体を二つに割ったことだ。つまり、首を左右の胴体で挟む感じ。そのおかげで、胸元の造形と、二つに割れたお尻の造形が、よりリアルになった。
3号
シンディー人形も解体人形?
1号
いや、そこは違う。というか、解体人形こそが、我々シメノンドールの特徴だ。
そう、分解、組み立てができるのは、シメノンドール最大の特徴であり、2大サイトからさらに発展させた、進化系なのである!
なので今後、我々を含めて3大サイトとなり、かくなるうえは、我々こそが、つまるところ、「布製人形の最終形」と呼ばれる、歴史的な存在になるやもしれん! はーい、喝采せよ!
5号 うさぎ
喝采せよ! 喝采せよ! ——喝采せよ!ってなんか聞いたことがある。なんだっけ?
6号 アリス
うさぎちゃん。1号のは話半分で聞いといたほうがいいよ。
1号
あと、関節部分についてだが、魅惑の布人形もシンディー人形もちょっと面倒な処理をしているな。これは骨格がないからと推測される。
そうだ、ワイヤーの骨格を入れると折れる危険性があるため、ふつうは考えない。
が! シメノンドールは解体人形である! ようはワイヤーが折れても容易に交換ができるので、ワイヤー骨格が採用できたのである!
2号
上の画像を見ると、魅惑の布人形は手の指にワイヤーを入れているみたいだけど?
1号
うん。そこは参考にさせてもらった。足の指は棒みたいだけどね。手の指はワイヤーで、脱脂綿で包んでいる。
4号
後半につづく……。