人形制作会議(第13回)
参加メンバー
8名。

1号

さて、これは25号(向かって左側)と28号(右側)であるが、まだカバーを付けていない状態。これを、いやこの状態のものを「ベースドール」と呼ぶことにした。というのは前回話したかな?
2号

最初、ヌードクッションとかいってたやつね。
6号 アリス

文字をぱっと見た感じ、「ベースボール」に見える。
5号 うさぎ

ベースボールってなんだっけ?
4号

野球……
3号

そういえば、まえになにか、背中が開く話をするとか言ってなかった?
1号

そうそう、今回はそれについて。ようは、悲願であったベースドールの完成に至った「背中にファスナーをつけた話」。では、お見せしよう。
——おっと、そのまえに、背中が開かない時は、どういうふうに組み立てていたか、というと、こうだ。胴体の中心の穴に首パーツを押し込んでいた。

2号

わかりにくい。というか、それ、かなり昔の画像よね。
1号

ん? あ、まあそう……だね。確認したら元画像は2017年のだったから、たぶん17号か18号のベースドールかな。ちょっとどっちだったか記憶にない。
——で、そして、25号、28号の背中を開くとこうなっている! 25号は自分の頭と首を取り出してしまった!

5号 うさぎ

わっ! なんかヤバそう。私の25号もいつの間にか改造されていたのか!
3号

まさに解体人形だね。
6号 アリス

私たちの背中もあんなふうにするわけ?
1号

それはいつかね。カバーを身につけたらどっちかわからないことだし。ただ、「解体人形シメノンドール」と称するのならそうしなければならない!
2号

でもなんで背中を開くようにするまでに何年もかかっているの?
1号

あー、それはフリーマジックのおかげだよ、マジックテープのね。
もともとは首と胴をスナップボタンで固定していたんだけど、微調整ができて布を傷つけないフリーマジックに換えたら、いくら傷をつけないとしても、胴体に首パーツをむりやり突っ込んで入れるのもどうかと懸念してたわけ。
で、そもそも背中をファスナーで開け閉めできれば、スマートに解体、組み立てもできるんじゃ、ってなったんだ。
3号

つまりフリーマジックを採用したので、背中を開けるって発想に至ったってことかな?
4号

うさぎが暴走した。
5号 うさぎ

ほら、こうしたら25号が赤ちゃんになる。

6号 アリス

気持ち悪いよ。
まとめ
フリーマジックという素材に気づき、解体人形としてのベースドールの仕組みが完成した。もうこれで新たな開発は終わりにしたい。