人形制作会議 第23回
参加メンバー
6名。
1号

ミシンを使う前に、フリーマジック(マジックテープ)をボンドで貼り付けておかなければならない。
ボンドをよく乾かしてからミシンをかけないと、針にボンドがついてミシンが壊れてしまう原因になるからな。
ボンドは普通の木工用速乾だ。じつはお値段高めの布用ボンドを使ってたら、相性が悪いのか時間をおくと変色して汚くなってきた。だから最初使っていたものに戻した。

5号 うさぎ

ボンドをつけるだけか。これくらいなら余裕だな。
6号 アリス

ボンドをつける前にちゃんとマジックテープの角を切っておかないとだめだよ。
1号

そうだな。些細なことだがそういう気遣いが大事だ。
4号

布端の処理は、裁ち目かがり。

1号

この、裁ち目かがり、というものが、ようするに洗濯をしたときに生地がほつれてこないようにしてくれる。
だから人形制作に必要かといえば、微妙なところ──だが、シメノンドールは洗濯できる人形なので、きちんとほどこすことにしている。
3号

それも、気遣い? ミシン糸も時間もかなり消費するよね?
2号

だからほら、ミシン糸も工業用のを使ってるんでしょ。
1号

正解。しかし一般のミシンも、最初っから工業用ミシン糸が使えるよう設計しておいてほしいな。──ま、なにか事情があるんだろうけど。

6号 アリス

骨袋や芯袋とかいうの、チャコペンの印が付いてないけど?
1号

──そう、なくても縫えるものだったからな。そういうものは、こうして布端の処理をする段階につくっておく。
手袋や足袋はちょっと複雑だが、それらもこの段階でつくる。
5号 うさぎ

ミシンを使うと糸くずが出るからコロコロ名人の出番だな!
1号

うむ。めちゃくちゃ出るな。名人の働きに期待してるぞ。
小さい補強布などは型紙を裁断したときにできる余白の布を利用してつくるのが基本だ。布を無駄にしない、もったいない精神、である。

4号

次回は、裁縫。
まとめ
下準備は簡単に見えるけど、けっこう時間がかかり根気のいる作業だ。あるていど覚悟しておかなければならない。