人形制作会議(第1回)
参加メンバー
8名。
1号
今回から新たに〈人形制作会議〉をおこなっていきたいと思う。まあようするに、人形(シメノンドール)について語りながら人形制作を進めていく、という試みである。では、まずは、この画像を見るといい。
2号
これは何かな?
5号 うさぎ
私、知ってるよ。あれ、25号。
3号
2体あるけど?
1号
うん。向かって左側にいるのは22号。およそ2年半くらい、試験的に抱き枕もしくは抱き人形として利用していたんだけど、左腕のワイヤーが折れていたので、つい最近取り替えた。
で、そのときカバーを外してからずっとそのままの状態だった。今回はこの22号を中心に語っていく。
6号 アリス
なんか黄色くなってる? 22号……
1号
2体並べたのは比較するためだったんだけど、画像だけだとよくわからないので、ここは実物をチェックした4号に感想を述べてもらおう。
4号
22号は、おでこと、顔の右半分と、両手の甲の部分が、よごれてシミみたいになってた。
6号 アリス
それって1号の汗?
5号 うさぎ
うわっ、きもっ。
1号
おい。きもっとかいうな。汗やよごれは抱き人形の宿命であり勲章だ。まあ、でも、自分でもこんなふうに染みついているとは思ってなかった。
3号
手の甲がよごれるのは何だろう? 手をよく握っていたとか?
1号
意識して、ということはなかったけど、後ろから抱いたとき、手の大きさを確かめるために上から重ねてたことがあったような気がするな。しかし、手汗とかかかないと思っていたし、けっこう意外なんだよ。
2号
けっきょく何が言いたいの?
1号
えーっと、そうだね、カバーがあっても、本体は意外とよごれているってこと、かな。
5号 うさぎ
というかさー、なにあれ。胸についている、おっぱい? もう取れそうじゃん。
1号
いや、あれはあれでいいんだよ。上下左右に動かして位置決めできるよう、マジックテープで止めてあるだけだから。基本的に、カバーを着て、そのカバーの圧で、しっかり固定される仕様だ。また、カバーと本体の間に綿を入れて表面をなめらかにすることもある。
4号
口の周りに綿がついてた。取れそうだったから直しておいた。
1号
うん、それだ。綿を間に挟み込むことで、カバーを着たとき、その部分のカバーの表面がなめらかになる。綿は接着しているわけではないので、カバーを外すと落ちてくる。まあ、なんなら布用の両面テープで貼り付けてもいいが、これもカバーの圧だけでちゃんと固定されるんだよ。
3号
脂肪みたいなものかな、人間でいうところの。皮膚と筋肉の間にある。
1号
そうそう、だから全身に綿を満遍なく挟み込むと、全身やわらかい感じになるかもしれない。たいへんだからやってないけどね。
5号 うさぎ
デブになるんじゃない?
1号
あー、ま、そうだな。適度にやらないとな。
4号
22号は胸に綿を盛ってた。
5号 うさぎ
あ! シャルティアか!
6号 アリス
それは関係ないと思う。
1号
よし、今回はここまで。次回は22号の、骨格について語ろうと思う。じつはシメノンドールとして大きな変化があったのだ。
まとめ
22号は抱き人形として試用し、2年半以上カバーを外していなかったが、こまめにカバーを外し洗濯していれば、汗やよごれが本体に染みつくことはなかったかもしれない。