少女人形幻影旅行(第6話)
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うさぎ:ダンボは光の速さで進んでも、時間が止まらないの?
アリス:止まるよ。だからスピードではなく、距離で進むみたい。
うさぎ:なんだ、インチキしてんのか。
アリス:あと宇宙でも障害物があるし。
アリス:星にぶつかるとヤバいでしょ。
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うさぎ:というかさ、光の速さがヤバくない?
アリス:うん。時間が止まるからね。私たちがこうして喋ってられるのも、光の速さになる前と止まろうとする時。
アリス:ゆっくりでも時間が動いてないと——
うさぎ:あーっ!
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うさぎ:そっか、わかった!
アリス:なにが?
うさぎ:光の速さになろうとするとだんだん時間がゆっくりになっていって、きっかり光の速さになると時間が止まるんでしょ?
うさぎ:だったらさ、光の速さを超えてくと、こんどは時間が逆戻りしていくんじゃない?
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うさぎ:もしかしてこれ発見した私って、天才?
アリス:しないよ。
うさぎ:ん?
アリス:逆戻りしないよ。瞬間移動するだけ。
アリス:光の速さ以上のスピードを出せば出すだけ、瞬間移動の距離が延びるんだよ。
うさぎ:なんだ、悟空になるだけか。
うさぎ:せっかく若返りの方法を発見して、金持ちになれるかと思ったのに。
アリス:でもほらもう地球もないし。